私は大学卒業後陸上自衛隊に入隊し3年間勤務しました。(約8年前)
自衛隊では第一空挺団というパラシュート部隊に所属し、現在は一般的なサラリーマンとして会社に勤めています。
陸上自衛隊での経験が間違いなく人生の糧となっているので紹介します。
これから自衛隊に入隊を考えている方、自衛隊はどんなところなのか興味がある方の参考にしていただけたら幸いです。
自衛隊に入って良かったこと
規律心が身につく
規律が厳しいのが自衛隊です。
私は自衛隊に入る前は本能のままに生きる規律とは程遠い人間でしたが、自衛隊で規律心を身に着けることができました。
規律が厳しいのは組織にとっては必要なことで、自衛隊だけではなく一般的な会社組織でも統制のとれた運営をしていくためには一人一人が規律を守ることが非常に重要になってきます。
規律心は資産形成をする上で一番重要なことではないでしょうか。
私は常に欲望に従って動き、周りの言葉に流されながら生きてきましたが、
自衛隊で際限のない欲望に気づき、自分を律することを知りました。
貯金の概念を覚えたのも自衛隊です(笑)
自分が定めた目標を達成するために、無駄な物にお金を使わない・投資計画を回りの雑音に影響されてコロコロ変えずに規律を持って粛々と毎日実行していくことこそが、経済的に豊かになる道なのではないかと思います。
厳格な階級社会でリーダーシップが身につく
自衛隊は階級社会です。
同じ階級の中でも先輩後輩の関係が明確に分けられています。
新隊員訓練中にも交代で班のリーダー役を経験し、組織をどうまとめていくのか教育されます。
全員が組織(大小ありますが)を率いる基礎を学び、有事の際リーダーが倒れたら次の人が指揮を執らなければならないからです。
リーダーが部下に模範を示す・率先して行動する・部下の行動に責任を負う・組織内の雰囲気を良好に保つ 等
自衛隊で学んだことが会社で働くうえで共通することが多く、経験を活かせています。
自分の限界を知れる
陸上自衛隊では、何日も山に入って戦闘訓練が行われます。
4日~5日寝ないで訓練をやったり、重装備を持って山道を100㎞の道のりを三日間かけて行軍したり、腕立て伏せした回数に至っては天文学的な数字になります・・・
精神的にも肉体的にも追い込まれるので本当にきついですが、みんな同じくきついので力を合わせてなんとか乗り切れます。
サラリーマンになって連勤が続いたりして激務の時も、「あの時ほどじゃないから大丈夫だ」と思えて少し気持ちに余裕が持てています。
環境に適応できるようになる
自衛隊では南は沖縄、北は北海道まで訓練に行き、アフリカでの勤務も経験する機会がありました。
50度を超える暑さや、マイナス30度の極寒まで経験し、あらゆる自然環境を克服できるよう訓練を受けました。
人間の環境への適応能力は凄いです。
人間の最大の武器は慣れだとつくづく思いました。どんな環境の変化にも慣れてしまうのです。
この経験で、それまで何かを始める時に未知への不安から行動できない自分がいましたが、「まずは行動して知らない環境に飛び込んでみる!」
というマインドが醸成されました。
海外派遣に行ける
これは絶対ではありませんが、海外派遣に行ける機会も十分にあります。
私は運よくその機会を得ることができ、海外任務に就くことができました。
その国の文化に触れたり、他国の軍人との交流も沢山あり、自分の価値観や視野が広がりました。
旅行ではなく日本を代表して自衛官として行く海外は、なかなか経験できないいい思い出になります。
自衛隊に入るデメリット
自由が制限されている
自衛隊は自由がありません。
基本週末にしか外出ができず、外泊する際は届け出が必要です。
最初はその環境に絶望しましたが、慣れていくので大丈夫です。
高い給料は望めない
自衛隊は、衣食住は保証されていてお金を使わなければ貯金はできますが、それ以上に収入を増やしたいと野望を持っている方にとっては給与面では物足りないかもしれません。
結婚するまでは基本共同生活
独身のうちは基本駐屯地内での生活になります。
部屋は3人~6人くらいの部屋で、一人の時間はありません。
一人になれるのは共有トイレの個室くらいです。
新隊員訓練期間中に至っては隊舎の外に出る時は基本班行動かバディ行動になります。
一人の時間が好きな人(私は一人が大好き)は最初はきつい思いをするかもしれませんが、すぐに慣れます。
頭のおかしい先輩・上司にあたると地獄
最近自衛隊内の色々なハラスメントが問題になっており、これから改善の方向に進むものと思われますが、
自衛隊は何万人もいるので、その中に頭のおかしな人材が時々混ざっています。
そうゆう人が同じ部隊、同部屋になると苦労するかもしれません。
自衛隊は閉鎖的な社会で一人で悩みがちですが、必ず誰かに相談しましょう。
今の自衛隊はハラスメントに真剣に取り組んでくれるはずです。
最後に
自衛隊で過ごした時間は今では人生の宝物になっています。
自衛隊は社会人になってもう一度青春を経験できるところです。
すごくくだらないことでも、理屈っぽくならずにバカになって全力で取り組むことが自衛隊生活を楽しむコツだと思います。
自衛隊を辞めて違う道へ進むにしても、
自衛隊で流した汗と涙は決してあなたを裏切らないでしょう。
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